翻訳者の心構え
日本では「あのピッチャーはコントロールがよい」と大まかな物言いをすることが多いですが、メジャーリーグなどでは「コマンド」と「コントロール」を次のように区別することが多いようです。 コマンド=狙ったところに投げる能力 コントロール=ストライクを…
IT翻訳・ローカライゼーションの場では、用語集が提供されるせいで「1語1訳」という意識が知らず知らずのうちに生まれてしまうのかもしれません。 けれども「fail」=「失敗」というように条件反射的に訳すと、不自然な日本語を量産してしまう結果になりが…
サイボウズ式の記事を集中して読んでいた時期に、発想にすごく衝撃を受けたのが、「納品をしない受託開発」、「月額定額のシステム開発」を行っているソニックガーデン社長の倉貫義人氏のインタビュー記事でした。 自分は建築業界について知識ゼロなのでその…
「[開始]>[実行]をクリックします」という訳文、どこに修正点があるかピンと来ますか? 所要時間20秒ほどのアンケートを作成しましたので、よろしければ回答を行ってからこの先にお進みください。 2018年のはてなブログでどういう結果が出るのか…
「他業種に学ぶ」カテゴリーの「翻訳者として伸びる人、伸びない人: 自分と翻訳を切り離せてますか?」という記事では、ソフトウェア開発の現場の話を通して翻訳の現場を客観的に眺められないかということを試してみました。 どうやら、QAというフェーズに、…
翻訳の話題においては、辞書や翻訳技法がいわば花形で、文法はどちらかといえば地味な存在かもしれません。 一方で、例えば翻訳者の成田あゆみさんは英文法の重要性について次のように述べています。 翻訳において必要な英語力とは、 「原文のすべての語の役…
英日翻訳者の納品物を受け取る相手が「日本語を分からない」という事態が生じるかもしれない近未来について考えてみました。 1.MLV (Multi Language Vendor) の進出 2.出版取次のように「日本国内の翻訳会社」のプレゼンスも低下する? 3.翻訳者とノン…
翻訳学校に通わずに、ゲームのローカライゼーション翻訳のオンサイトの仕事からキャリアをスタートした自分ですが、最初に手を付けたのがDHCのサイトで無料で公開されている、佐藤洋一さんの実務翻訳のコースでした。 その後の独習では、このブログでも『英…
翻訳業界にいて少し考えないといけないのは、他分野におけるような定説、成熟した議論から導き出された見解のようなものがそれほど多くないという点です。 なので、他業種や隣接分野の事情にも目を通して、「ここは似てるぞ」という部分を探すのは大切かなと…