このブログを書いていて、少し整理される部分、少し自分の翻訳がうまくなったなという部分(翻訳のレビュー中に修正のアイディアが系統的に出てきやすくなったなという部分)があり、よかったなと思っています。
ちょっと思ってたことを吐き出せて、しかもtwitterなどで共感的なリプライを頂けたことは非常に嬉しかったのですが、「少し吐き出せたな」より、「少し整理できた」や「少し自分の翻訳・レビューの質が上がった」の方が継続していけそうなので、そういう記事を増やしていこうかなと思います。
大きなものを「速く」作る
大きなものをちゃんとタスク管理して作っていく、ということをやっていたのですが、タスク管理するにしても期限を現場レベルで管理する必要があるな、と感じました。
そう感じたかきっかけですが、自分が無駄にアーキテクチャを複雑に追求してしまったり、リファクタリングに時間をかけていくことで、自己満足な実装時間を取ってしまっていると自責の念を抱くことが多くなった、というのがあります。
これは本当に無駄なことです。
プライベート開発において、コードを書くモチベーションが削れるのが一番天敵ですが、この自責の念はかなり重くのしかかります。
その自己満足な時間を取らないように、スケジュールを厳格に区切ってみようと思い立ちました。
また、タスクの洗い出し粒度は大体エンドポイント単位にしており、もし複雑な実装ならその子要素として要所要所をタスクとして切っておきます。
プライベートでコードを毎日書き続けて2年以上が過ぎた – timakin – Medium
「大きなものを早く作る」ってなんだか力強い言葉ですよね。
ローカライズでも、「アサインまでが8割」みたいなプロジェクトコーディネーションとは別に、中流・下流の工程で出てきたアイディアや懸念をうまく吸い上げながら、なおかつ「大きなものを早く作る」に合致するような、そういうチームを作っていけたり、経験・ナレッジを蓄積させていけたらなあということをちょっと考えました。
リンギストドリブン、でなおかつ「大きなものを早く作る」は、魅力的なテーマだな。
話が逸れましたね。
同じ引用元なのですが、こっちの方が直接関係します↓
そもそも登壇しやすいように、ただのREST APIだけではなく、ジョブキューとか検索、Push、認証などの機構の実装に手を出していくことで、外部発信をでき、かつ他の人があまりオープンにしないネタを、プライベート開発だからこそオープンに晒していく、というテクニックを取っています。企業の中で開発してると、そういうセキュアな分野はあまりオープンにできないので、あえてそこを攻めると発信しやすいです。
(*太字は引用者による)
プライベートでコードを毎日書き続けて2年以上が過ぎた – timakin – Medium
日々の業務の中で拾ったことで記事を書いていくのが一番効率がいいのですが、翻訳対象の文章を直接ネタにはできないというのが、毎回のネックなんですよね。
類似の文はさくっと見つかるときもあれば、結構手間がかかるときもあり。
プライベート翻訳、いいかもしれないです。
Wordpressのプラグインの翻訳(POeditというツールを使う)に少し興味を持ってます。
さて、possible の例文:
I waited for possible follow-up questions, but there were none.
The Dangers of a Pre-Paleontologist | UnchartedParent.com
元の例文だとさらに紛らわしかったのですが、いかがでしょうか?
Google翻訳(2018年2月27日)は、今回はちょっといけてないですね。
Microsoft Translation も同様。
問題は「可能な」という訳語ですよね。
「可能な」と書くと、やはり「誰かにとって可能な」という含意が出て、「選択しさえすれば実行できる」という意味が出てしまいますよね。
3a〈もの・事が〉ありそうな,起こりうる.
a possible war 起こるかもしれない戦争.
Frost is possible even in May. 5月でも霜が降りることがある.
b[it の仮主語の構文で] 〈…は〉ありそうで,起こりえて.
It is possible to drown in a few inches of water. 数インチぐらいの深さの水の中でもおぼれることはありうる.
It is possible that she will be late. 彼女は遅れるかもしれない.
possibleの意味・使い方 - 英和辞典 Weblio辞書
この文での possible の意味合いとしては、「起こる可能性のある(起こらない可能性もある)」という意味合いだと「見分ける」までが第一段階。
ただ、その上で、この「起こる可能性のある」って日本語としてしっくり来にくいんですよね。
「私は、生じる可能性のある質問を待ったが~」なんて訳しても、むむむ、って感じですし。
ここは、「possible」を形容詞から副詞に転換する、もしくは「possible question」を文に開く、という方向で攻めるのがよいかなあという気がします。
「おそらく質問があるのではないかと待ったが、質問はなかった」ですとか、「wait」を「待つ」と訳すせいでぎこちないなら「質問があるかもしれないと思ったが、会話はそこで終わった」などですかね。
英日翻訳では、ともすれば「起こる可能性のある~」のような連体修飾語が増えてしまうので、形容詞の副詞への品詞転換などは利用価値が高いと思います。
ただ、ローカライズに限れば、全体の文を整える上では、なんでもかんでも開けばよいというものでもなく、ピンポイントで、解決したい問題を明確に意識した上で使っていくのがよいのかなあとは思います。
Dry Monday followed by possible snow
Dry Monday followed by possible snow
これも同じタイプの possible ですね。
「月曜日は乾燥したお天気になりそうですが、その後一転して雪が降るおそれもあります」とまで噛み砕けそうですが、タイトルにするならもう少し引き締めた方がよいのか。