アメリアの入会金0円のキャンペーン、こんなに頻度多かったですっけ?
3月末まで、入会金の5000円が免除です。
一部コンテンツが会員以外にも公開されていて、たとえば、アメリア会員が応募できる全求人一覧(291件)も閲覧できるようです:【アメリア】JOB全件表示
今日の話題は同じく公開されていたアメリアのブログ記事からです。
では、その翻訳力を構成するものはどんなスキルなのか?
よく言われるのは、以下の3要素です。
原文読解力
表現力(和訳であれば日本語力
調査スキル
アメリア事務局公式ブログ 翻訳の仕事と資格
この3つ、自分も新人の頃にレビュアー・PMの上司から伝えられました。
それでIT翻訳(に限らずかもしれませんが)だと、「調査スキル」として、「深堀りする能力」だけでなく、プロジェクト全体(または改定箇所)を翻訳しながら、「全体像を図示できるようなかたちで手早く把握する能力」も必要だなあと感じました。
たとえば、AndroidとiOSのモバイル製品を対象にしたある製品の機能について翻訳していたときに「jailbroken」や「rooted」という単語が頻出で、少しずつ理解を深めながら、終わり近くに次のような文章に出会ったとします。
(XXX) solution has the ability to detect rooted and jailbroken devices
Why your Enterprise Needs Jailbreak Detection | EMM | MDM - Certero
rootedは「ルート化」、jailbrokenは「脱獄」でしょと、ここまでこまめに調べ物をしながら訳してきたあなたはすらすらと訳語を確定します。
しかし、これを「XXX ソリューションは、ルート化して脱獄したデバイスを検出できます。」と訳したら台無しです。
「ルート化」とは何か、「脱獄」とは何か、という深堀りはそこまで必要ありません。
単純に、「ルート化」という単語はAndroidについて、「脱獄」はという単語はiOSについてそれぞれ使用されているな程度の「見取り図」がここまでにできていればこの誤訳は防げるはずです。
この見取り図さえできていれば、「ルート化」と「脱獄」が同じデバイスでは生じないだろうという理解に沿って「ルート化したデバイスと脱獄したデバイス」とか、いっそ「and」を「or」に寄せて訳して「ルート化または脱獄を行ったデバイス」などと訳せたのではないかなあと。
こちらの記事でも書きましたが、IT翻訳では製品知識が必要だと言われるにせよ、最初に「差が付く」ラインは大分手前、このあたりなのではないかなあと。
余談:
ちなみに文頭を「Our solution ~」にしてGoogle翻訳とMicrosoft Translatorにもかけましたがひどいですね(2018年3月2日)。
ニューラルになってからこんなにひどいの久しぶりに見たな。