翻訳ラジオ

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Watch の訳語は常に「視聴する」でよいのか問題: プロジェクト管理ツールの Trello

ブログ開設当初ってこまごまとしたタスクが発生しますよね。

会社での導入検討も兼ねて、今回、プロジェクト管理のTrelloを一人で試してみてます。

(会社では Office 365 の Planner を使ってますが、本格運用ではないです)

 

Trelloは、ツールとかチームの仕組みづくりについて勉強したくてちょくちょく覗いている Seleck なんかで見つけて気になっていたプロジェクト管理ツールです。

seleck.cc

seleck.cc

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(画像はSeleck記事より)

こんな感じでいわゆるカンバン方式でタスクを管理できます。

タスクの作成と移動が本当にシンプルに、サクッとストレスなくできるところはかなり気に入っています。

また、個々のタスクの中に入ると、小さいチャットを展開できて、ぽんぽんコメントを投稿・追加できるところも個人的には二重丸ポイントです。

アイディアを膨らませたり、タスクを進めていく過程で進捗や分かったことを気軽にコメントとして残せるので。

 

ですが、、1つだけ問題がありまして。

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こちら、「視聴する」は相当に違和感がありませんか?

原文は「Watch」なんですけど、タスク管理とかチケット系とかでは「視聴する」が定訳なんですかね?

個人的には、「監視する」は硬すぎる・重すぎるので、「ウォッチする」や「ウォッチ対象に追加」、もしくは「自分をウォッチャーに追加」などを提案したいところですが。。

(「変更通知を受け取る」くらいのカスタマイズも可能ですが、そうすると他の箇所で「Watch・Watcher」関連の表現が出てきたときに整合性を取らなければならなかったりと、翻訳のメンテの負担が増えます。)

Trelloの中の人やTrelloに近い人、どうにかなりませんでしょうか?

 

似たところでは「Recording」も鬼門ですね。

音声じゃなくてデータ記録なのに「録音」になってたり。

レコーディング記録の一覧へのリンクなのに「レコーディング中」と訳されてて、「えっ、いつレコーディング開始ボタンなんて押した?」と少しパニくったり。

 

こういった事態を防ぐためにも、UIの翻訳のを依頼する際にはに是非、翻訳プロセス後に、スクリーンショット上でのチェック・レビューを設けた方がよいかと思います。

英語版のスクリーンショットの事前支給も悪くはないのですが、うまくやらないと翻訳者の負担がすごく大きいです。

テキスト検索できない画像を100枚超えて渡しても活用は難しいでしょう。

その辺、Crowdinなんかは一つの文ごとにスクリーンショットを添付して、不明点があればセンテンスに直接コメントを投稿してチャット的に解決できるので、UI翻訳のプラットフォームとして最近注目しています。

(大規模なドキュメントなんかの翻訳には、オンラインのプラットフォームよりローカルのCATツールの方が向いているかなあというのが現時点での印象です。)