「担当者」という日本語の英訳を求めて Web を検索する人は結構多いようです。
検索ですぐに見つかるページには「person in charge」や「personell」、「staff」、「representative」、「contact」、「owner」などの訳語が見つかるかと思います。
もしくは手紙や英文メールの書き出しの「担当者様」なら「To whom it may concern」などの決まり文句を用いるでしょう。
でも、ちょっと待って。
「担当者」という日本語の訳語を求めているときって、実際は「~担当者」という風に「~」の情報を特定できるときが大半で、「担当者」という漠然とした言葉を探しているわけではないんじゃないという気がします。
そして、こういう単語って、特定した方がぴたりとくる英訳が見つかりやすいんです。
例として、英語で開発されているMicrosoft製品の用語で、日本語化の際に「~担当者」と訳されているものをピックアップしてみました。
(マイクロソフト | ランゲージ ポータルを使用しました:実は IT 系の英和翻訳だけでなく、ビジネス全般の和英の検索にも有効なんです)
購入担当者:Buyer
購買担当者:Purchaser
テスト担当者:Tester
監査担当者:Auditor
レビュー担当者:Reviewer
配送担当者:Driver (運転して配送する場合)
承認担当者:Approver
リクルーティング担当者(採用担当者):Recruiter
いかがでしょうか、「~担当」の多くが、実は「~」+「担当者」という2語以上のフレーズではなく「~ + er」という1語でシンプルに表現できるんですよね。
「担当者」のような便利で漠然とした日本語には、意外と1対1対応する英語が見つかりにくいので、状況によって意味を絞り込んであげると、ぴったりくる英語が見つかりやすくなる場合があります。
その他
技術担当者:Expert
営業担当者:Salesperson
経理担当者:Accounting Staff / Accounting Manager (社内)*1
人事担当者:HR personell
サポート担当者:Customer Support
広報担当者:PR agent
最後に、英文メールなんかでは、無理に「担当者」を訳そうとせずに、複数の英文に分けるとうまくいったりしますよね。
例「TransRadio が本プロジェクトの翻訳担当者です」
→I added TransRadio in CC. He/She'll provide linguistic support for your localization project.
などなど。
*1:当初 Accountant としていましたが、社内のスタッフだけでなく会計士 (Certified Accountant) も含む表現のようなので変更しました。Facebookでご指摘いただきありがとうございました。